100分de名著
親鸞
教行信証
教行信証は、鎌倉時代の僧・親鸞
が約30年をかけて著した、
浄土真宗の根本聖典です。
2026年7月のNHK「100分de名著」
では、宗教学者の釈徹宗
が、この難解な名著
を現代人にも分かりやすく解説しています。
『教行信証』とは
「教・行・信・証」という4つの柱で、
阿弥陀仏による救い
を体系的に説明した書です。
教(きょう):
真実の教え(『無量寿経』を中心とする浄土三部経)
行(ぎょう):
実践。究極の行は「南無阿弥陀仏」の念仏。
信(しん):
自分が頑張って起こす信仰ではなく、
阿弥陀仏から与えられる信心。
証(しょう):
悟り・救いの完成。
浄土に往生して仏となること。
親鸞は「信」が特に重要であるとして、
「教行証」に「信」を加え、
「教・行・信・証」という構造を明確にしました。
『100分de名著』4回のテーマ
番組は次の4つのテーマで構成されています。
1 逆境の中で鍛えられた思想
2 親鸞の流罪や苦難。
3 法然の教えを受け継ぎながら
独自の思想を築いた背景。
4 「自分の都合」と向き合う
人間は常に自己中心的。
善人・悪人を問わず救われるという思想。
「実存的改読」がもたらすもの
経典を単なる知識ではなく、
自分自身の問題として読む。
仏教を「今ここ」の生き方として捉え直す。
誰一人取りこぼさない救済原理
阿弥陀仏の本願はすべての人に向けられている。
「絶対他力」の思想による普遍的な救済。
『教行信証』の核心
親鸞が伝えたかったことを一言でまとめると、
「人間は自分の力だけでは悟りに至れない。
しかし、阿弥陀仏の本願
はそのような凡夫をこそ救う。」
つまり、
自分を完全にしようと無理をしなくてよい。
自分の弱さや罪深さを隠さなくてよい。
そのような自分を、阿弥陀仏は最初から救おうとしている。
という思想です。
これまで仏教・ヨーガ・瞑想に関心を持ってこられた視点から見ると、
『教行信証』は「努力して悟る(自力)」ではなく、
「自我への執着を手放し、大いなる働きに身を委ねる(他力)」
という思想を徹底的に掘り下げた名著と言えます。
予定は次のようになります。
第1回 逆境の中で鍛えられた思想
親鸞の生涯
比叡山での修行
法然との出会い
流罪
『教行信証』執筆まで
「教・行・信・証」の基本構造
親鸞が「信」を中心に据えた理由
第2回 「自分の都合」と向き合う
煩悩とは何か
人間はなぜ自己中心なのか
悪人正機
善人・悪人とは何か
自力の限界
他力とは何か
第3回 「実存的改読」がもたらすもの
経典の読み方
「読む」のではなく「読まれる」
自分自身の問題として読む
現代人への応用
第4回 誰一人取りこぼさない救済原理
阿弥陀仏の本願
絶対他力
信心とは
救いとは
現代社会へのメッセージ
『教行信証』全体の総まとめ
